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ザ・ボーイズ シーズン2を全部見た

 ザ・ボーイズシーズン2を全部見た。冒頭3話の展開が個人的には悪趣味であまり見ていられないなと思っていたのだけれど、8話全て見切ると、冒頭の悪趣味な展開にもしっかりと理由があり、オチが付き、シーズン1と同様楽しめる作品だった。

 全体的に見ると、シーズン1にもまして昨今の政治的に正しくなければエンタメじゃない、という考え方へのアンチテーゼが見られたように思う。(もちろん、原作では男性だったキャラが女性になっていたり、一定の配慮はあったけれど)

 正直なところを言えば、冒頭3話ではそれが悪趣味な形で出ているように感じてしまった。鯨を惨殺してみたり、白人ヒーローが逃げまどう黒人をこれよがしに殺したりするシーンが続き、少し食傷気味になってしまった。ただ、8話続けてみてみると、相変わらず、狂っているホームランダーの異様さ、しかしながら、家族を求める切なさ。

 ブッチャー率いるザ・ボーイズの行く末、ブッチャーの妻であるベッカと彼女の息子であり、そしてホームランダーの息子であるライアンの関係。そして、クイーンメイブやスターライトのヒーローとしての葛藤。

 そして、冒頭描かれた白人至上主義者、というよりはナチなヒーローストームフロントの滑稽さや、こうした過剰な思想を持つ人間がインターネット上で影響力を持つことの恐ろしさみたいなものもしっかり描かれていて、単にエンタメとして面白いだけでなく、社会をどのように描くか、という点でも脚本側の考え方がしっかり表れていてよかった。

 ちなみにドラマ版はシーズン3で完結らしい。まだ明らかになっていない謎。とりわけ水面下で話はでていたもののストーリーの流れにはそこまで関わらなかった、ディープやAトレインが入信したカルト教団の行く末。終盤、実は裏ですべての糸を引いていたことをにおわせるニューマン議員は果たして何者なのか、ライアンの行方はといった点がどうなるのか、今から楽しみ。