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写経で文章がうまくなりたい11 座間9人殺害事件の現場に住む男

 座間9人殺害事件の白石隆浩被告(30)の死刑が2021年1月5日(火)午前0時に確定した。白井被告はすでに、昨年12月15日に死刑判決を受けていて、21日に自身で弁護側の控訴を取り下げていた。

 白石被告は自殺願望を持った男女を神奈川県座間市内にあるアパートの自室に招き入れ、ロフトから垂らしたロープで首を絞め殺害。殺害後、遺体を浴室で解体、クーラーボックスに切断した頭部を保管していた。被害者は男女合わせて9人に上る。平成になってからまれに見る凶悪な事件として連日話題になっていた。今回の死刑確定でひとまず結論が出た形になる。

 

 ただ、裁判では殺害の動機を金銭目的と語っている白石だが、殺している人間と殺していない人間がいたとか、そこの線引きは不明確。そもそもここまでの凶行にいたった背景には何があるのかも今一つわかっていない。遺族の心のケアもある、といった解決すべき、解明すべき問題は依然として残っているのも事実だろう。今日の死刑確定の発表を受け、改めて事件を調べていると面白い記事があったので、それを写してみることにした。

 講談社の写真週刊誌FRIDAYのデジタル版にて2019年6月20日に公開された

 『驚愕! 座間市9人連続殺人の「事故物件」に住む男』と題された記事である(現在は有料版にて公開中)

 タイトルの通り、事件が起こった座間市内のアパートのその部屋に住んでいる、41歳の男性にインタビューを試みたという記事である。煽情的なタイトルでいかに恐ろしいことが起こるのかと思いきや、登場した、事故物件の住人、安川マサシさん(当時41歳仮名)はあっけらかんとしたもの。

 事件当時から変わっていない壁紙、鑑識の科学捜査に使用した薬品の影響によって青く変色したドアや壁もそのまま。なにやらいわくありげな、もとから備え付けられていた冷蔵庫も『汚いのでつかわなくなった』とさらりと語るし、白石被告が遺体の解体に使用した浴室も使っているのだとか。記事には部屋の写真も写されているが、ここが白石被告の部屋だと言われなければ全くわからない。椅子が無かったり、少々ものは足りないものの、こぎれいな部屋だ。

 聞けば、安川さんもともと15年間実家に引きこもっていたとのこと。現在は海外治験で生計を立てていることもあり、とにかく安くて快適な部屋に住みたかったのだとか。そういった理由があったからか、そもそも話題になるまで事件のことも知らなかったのだという。おどろおどろしい記事になるかと思いきや、事故物件に住む人間のライフスタイルも垣間見える記事だった。

 案外こうして人知れず、何やら異様に家賃の安い物件に住んでいる人はいるのかもしれない。

 ちなみに安川さんがいまだに件の部屋に住んでいるかどうかは不明である。